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僕も帰ろうと踵を返した。
そのときだ。
タイヤと地面が擦れたような音が聞こえ、そのあとすぐに何かが強く当たったような音が聞こえた。
な、なに?
僕は驚き、音が聞こえた方を見た。
僕は膝から崩れ落ち、アスファルトに座り込む。
数メートル先では車が電柱にめり込み、大破していた。
それだけじゃない。
車の下からは手が覗いていた。
その白い綺麗な手が赤く染まっていく。
赤く。
僕はそこで意識を手放した。
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