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「君がコードネームの一員なのか、どうか」 酷く冷えたタサナの声は数音低く聞こえた。 男は目を大きく見開いた。 タサナはそれを見逃さなかった。 「そこらへんのちゃちい情報ならとっくの昔に調べあげてんだよ。国際警察の情報網見くびんなよ?」 「はッ…はははっ…ふはっ」 男は乾いた笑い声をあげた。 所在を問いただすタサナを生気のない目で見つめ返す。 「何笑ってんだ」 男の反応が気に食わないタサナは胸倉を強く掴み上げた。 「あんたら、俺らの何を知ってそんなわかったような口聞いてんだ」 生気のない目は突如挑戦的な光を放った。 「お前らが実はっっ「おい、止めろ。話すな。話してコイツ逃がしたらどうすんだよ。まあ、逃がさないし、逃げれないけど」 ジャンは乗せられ熱くなったタサナを制止する。男を鋭く見据え意味ありげに微笑み、言い切った。 過信も慢心もしていない絶対的な微笑みだった。 男の胸倉を掴むタサナの手はジャンの言葉に冷静になったようで緩まったが離しはしない。 男は面白くなさそうに舌打ちした。 「まぁ、どちらにしても君はコードネームの一員なわけだ。そうでしょ?そして、その身のこなしからして…戦闘系統には特化していないし、自己防衛程度であることプラス偵察隊。そうだなぁ…君は隠蔽のコードネーム: C≪Concealment≫といったところかなぁ」 タサナは静かな黒い笑みを浮かべた。 「はっ…そんなことまで知ってんのかよ…。残念、お手上げだわ」 鼻で笑い、くつくつと笑い始めた。 「じゃあ、これだけ言っといてやるよ。裏切りモノは消される。コードネームはすぐそこまで迫ってっっ」男の山吹色の瞳が何かを悟ったように笑みを浮かべると男はボロボロと崩れるように消し炭となった。 突然のことに遠くから見ていた春樹や里桜はもちろん、側にいたタサナやジャンでさえ反応出来ずに息呑んだ。 「うそ…だろ…」 春樹が真っ先に呟いた言葉に他の3人が一歩遅れて反応した。
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