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「き、気持ち悪い…」
そう言うと、さっきのイケメンが私を睨んだ。
体がビクッて反応して、目線を下にずらした。
…怖い…。
「美紀ちゃんさ、自分の状況わかってんの?」
わかってるとも、わかってるけど、
「まぁ、分かんない訳ないよな。だったら、オレラにそんな口、聞かないほうがいいんじゃねぇの?」
そう言ったイケメンは、私が着ていたブラウスを勢いよく引きちぎった。
「っ!!///」
無残に引きちぎられたブラウスの下に、胸が見えた。
恐怖
泣きたい…。怖い…。
どうしよう…。
もういや。
もう何もしないで。
自然と、涙が出た。
私は今、恐怖しかない。
「あれれ~?ノーブラですか~?」
そう言ったイケメンは、気持ち悪く、笑って、私に問いかける。
何人かの人が、写真をとる。携帯、一眼レフ、様々に、最悪なのは、動画をとってるやつもいた。
怖い、怖いよぉ…
だれか、だれか助けてっ
もういや…
「…。」
彼の問いかけには答えない。答えられない。恐怖感が、消えない。
「おい、無視してんじゃねぇよ!!」
そう言って、彼は私を殴った。
「っ!」
右頬に痛みを感じる。ずきずきする。痛い。怖い、逃げ出したい。
どうして、何で私なの、いやだ
色々、思いたくないことが、頭をよぎる。
「はぁ、つまんねぇ、俺今回パス」
そう言った彼は、私から離れ、奥の席に座った。
心臓が高鳴る。ドクン、ドクン。
逃げたい、逃げたしたい。
もう、いや。
右頬がじんじんして、何も考えたくない。
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