『俺が叶えるよ。』

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  …………。     悩みに悩んで、結局『元気に過ごせますように』なんて、小学生みたいなことを書いた俺。 もっと他にないのかよ、俺…。   「出来た。」   ネイノーさんも書き終わったようだ。   「本当は笹に吊すんだけど、どうしようかな?」   んー、物干し竿でいいかな?   「物干し竿に吊そうか。」   「んー。」   二人でベランダに出た。 夜空を見上げると、残念な曇り空。   「真っ暗。」   「そうだね。」   言いながら、俺は自分の短冊を物干し竿に括り付けた。   「ほら、ネイノーさんも。」   そう言って促すけど、ネイノーさんは一向に短冊を括り付けようとしない。  
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