『それは、困る。』

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  「はい、賢太郎のぶん。」   手渡されたのは手作りの短冊。 あー、小さい頃にやったな、こんなこと。   「ちゃんとお願い事書いてよね。」   「片桐さんは?書いたの?」   「書いたよー。」   「見せて?」   やっぱ内容が気になるよね。   「や、やだよ。」   「いいから見せろって。」   後ろ手に隠す片桐さんに覆いかぶさって、するりと短冊を取り上げる。  
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