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「賢太郎…。」
片桐さんが、キュッと俺の腕にしがみつく。
「俺は賢太郎の隣に居るからね。演技も上手くて、良い役者になって…それでも、最後に帰ってくるのは賢太郎の隣なんだから。その時は、ちゃんと褒めてくれる?」
上目遣いに覗く片桐さんの頭に、自然と手を伸ばした。
「片桐さんは、いつも俺の為に頑張ってくれてるよ。」
そのまま優しく髪を撫でると、気持ち良さそうに目を細める。
「ねぇ、片桐さん…。」
「ん?」
甘ったるい声に口付けて、俺は言う。
「片桐さんの願い事は、全部俺が叶えてあげるよ。」
END
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