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遊司
「初ターンは手堅く、ですね。では僕のターン、ドロー!」
何の捻りもない少女の初動に適当な感想を添えながら俺はデッキからカードをドロー。
流石にこれだけで彼女のデュエルスタイルを見極める事など出来る訳がないだろう。
遊司
(ならこっちはプロらしく、様子見しながら場を盛り上げていくとするか)
遊司
「僕は手札から《予想GUY》を発動。この効果でデッキからチューナーモンスター、《チューン・ウォリアー》を特殊召喚!」
《チューン・ウォリアー》☆3 ATK1600
遊司
「更に手札から《竜脈の魔術師》を通常召喚!」
《竜脈の魔術師》☆4 ATK1800
ルミナ
「チューナーと非チューナーが揃った……レベル7のシンクロですね!」
並び立つ奇怪な出で立ちの戦士と外套を靡かせる青年に、少女と観客はその先を予想して目を輝かせる。
だがその予想通り動いたんじゃ面白味に欠ける。
ここは少し捻りを加えるべきポイントで。
幸いその捻りを加えるカードも手札にあった。
遊司
「その結論はまだ早いよ。僕は《召喚士ライズベルト》をPスケールにセッティング」
MC
『おっとぉ、ここでライズベルトと言う事はぁ!」
遊司
「《召喚士ライズベルト》の効果発動!この効果で《チューン・ウォリアー》のレベルを一つ上昇!」
《チューン・ウォリアー》
☆3→☆4
遊司
「行くよ!僕はレベル4の《竜脈の魔術師》に、レベル4の《チューン・ウォリアー》をチューニング!」
輝く青柱に浮かぶ優面な少年の力を得た戦士が飛翔し、己が機体を四連の緑輪へと変換。
その中心へと飛び込む魔術師は四つの輝きへと生まれ変わりーー
遊司
「闇閉ざす世界に射し込むは一筋の閃光。破邪の聖剣よ、今こそ顕現し未来を照らせ!」
遊司
「シンクロ召喚、現れろ!
《覚醒の魔導剣士》!」
それら全てが天地を指して一列で並んだと同時に輝きを貫く閃光が迸った。
砂浜を穿った光線は突風を吹き荒らし、やがて薄れ行く光の中から対なる斬撃が走る。
切り裂かれ、砕け散る残照を反射する白の外套。
そうしてその全貌を現した魔導剣士は担う双剣を構えて対戦相手である少女を静かに見据えた。
《覚醒の魔導剣士》☆8 ATK2500
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