プロローグ

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1-1    プロローグ  セリューナ・ベルセオラ。  そういう名前の娘がいたことは知っている。  魔族の人質となり、一度は無事解放されたものの、再び家族ごと連れ去られた娘だ。  かわいそうに、とは思うものの特別身に迫る問題ではなかった。  しかし、彼女のおかげで、魔族を相手に商取引ができるようになるかもしれないという。  …だからといって、 「聞いているのか、フラウローゼ」  なぜ。
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