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―電話の鳴る音。
大輔さんが2コール目で取りました。
「はい、便利屋『TASK』です!」
大輔さんは誰にともなく、営業スマイルを浮かべています。
ほどなくして、大輔さんが電話を切りました。
「健太、タスク」
大輔さんがぶっきらぼうに言いました。
タスクとは仕事のこと。
僕はホウキを放棄して、大輔さんに近づきます。
「○○研究所の草むしり。根こそぎ」
大輔さんが“根こそぎ”を強調して言いました。
僕は依頼内容が書かれたメモを受けとります。
「出動」
大輔さんが催促します。
僕は、上半身を腰で結んでいたツナギを着直しました。
「行ってきます」
僕は親指を立てて、事務所を後にしました。
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