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途中、白衣を着た男性に会いました。
「所長、おはようございます」
男性が小春さんに挨拶をしました。
「おはよう、チタンくん」
小春さんが笑顔で挨拶を返します。
「そちらの方は?」
チタンさんが僕を差しました。
「便利屋の冬柴さん、草刈りをお願いしたんだよ」
小春さんが僕を紹介しました。
僕はペコリと頭を下げました。
「どうも、池端 知丹(いけはた ともあき)です。チタンと呼ばれています」
チタンさんが自己紹介をしてくれました。
名札の『池端』を音読みするとチタンになります。
なるほど。
「マンガン、どこに居るかご存じですか?」
チタンさんが小春さんに尋ねます。
「隔離ラボに居るよ。また機材勝手に持ち出して…」
小春さんはうんざりといった表情です。
「そうですか」
チタンさんはそう言うと、会釈をしてその場を立ち去りました。
「隔離ラボ?」
僕は小春さんに尋ねます。
「ああ、万巻専用のラボですよ。爆発事故があって以来、倉庫だった場所をアイツ用にしたんです。また爆発があるんじゃないか怖いですから」
小春さんは淡々とそう説明しました。
なにやら色々ありそうな研究所です。
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