【1】爆発音がしました

9/10
前へ
/20ページ
次へ
―2時間ほど経過。 研究所からチャイムが聞こえてきました。 時間を確認すると、正午でした。 草刈りを終えた部分は全体の5分の3といったところでしょうか。 昼休憩でもしようかと思い腰を上げると、小春さんが歩み寄ってきました。 「冬柴さん、お昼になりましたよ。休憩なさってください」 小春さんがそう言いました。 「そうですね、おなか空いてきました」 僕はおなかをさすります。 「そこのベンチで昼食を召し上がって下さい。お弁当をお持ちしましたので」 小春さんがレジ袋を差し出しました。 ベンチは木陰になっていて涼しそうです。 「ありがとうございます」 僕はレジ袋を貰いました。 小春さんは会釈をすると、隔離ラボへ向かいました。 小春さんはラボのチャイムを連打しました。 しばらく待っても反応がないので、ドアノブをひねりました。 鍵が掛かっているようでした。 小春さんはため息をつくと、研究所へ戻っていきました。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加