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―2時間ほど経過。
研究所からチャイムが聞こえてきました。
時間を確認すると、正午でした。
草刈りを終えた部分は全体の5分の3といったところでしょうか。
昼休憩でもしようかと思い腰を上げると、小春さんが歩み寄ってきました。
「冬柴さん、お昼になりましたよ。休憩なさってください」
小春さんがそう言いました。
「そうですね、おなか空いてきました」
僕はおなかをさすります。
「そこのベンチで昼食を召し上がって下さい。お弁当をお持ちしましたので」
小春さんがレジ袋を差し出しました。
ベンチは木陰になっていて涼しそうです。
「ありがとうございます」
僕はレジ袋を貰いました。
小春さんは会釈をすると、隔離ラボへ向かいました。
小春さんはラボのチャイムを連打しました。
しばらく待っても反応がないので、ドアノブをひねりました。
鍵が掛かっているようでした。
小春さんはため息をつくと、研究所へ戻っていきました。
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