壬生狼=新撰組

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誰かの怒鳴り声が耳に届いて文句を言いながら目を開けた。 「もぅ.....うるさいなぁ。」 寝ぼけたまま体を起こして周りを見渡すけど見覚えのない場所。 どこだったっけ?? 「おい。結城。丁度お前が小姓をする奴が来たぞ。」 あぁ。土方さんの部屋で寝ちゃってたのか。 目を擦りながら障子の方に目をやると笑顔でこっちを向いてる男がいた。 ───ズキン 「.....ぅ。」 その男を見た瞬間ヒドイ頭痛がして思わず頭を押さえた。 「おい。どうかしたのか?」 「僕まだ何もしてないですよー?」 頭を抑えてる私を見ながらも笑顔を崩さないこの男の人.... ───ズキン 痛い頭を押さえながらもう一度男を見た。 「そ.......宗くん?」 私の呼びかけに始めて笑顔を崩した男は、私の元へ駆け寄ってきた。 「権助!?お前もしかして権助なのか!?」 間違いない。宗くんだ。 名前を呼ばれた瞬間私は再び意識を失った。
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