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「あきは、ブスじゃないよ。大丈夫。今は、少し髪型が変なだけで、もとは可愛いから、ね!!」
ゆいは慌てて必死にフォローしようとした分、墓穴を掘ってしまっていることに気づいてない。
「やっぱ、この髪型が変なんだ......」
中学の卒業式で脇田に彼女が出来た。告ろうとした直前だったから、凄くショックで、もう想いを伝える気にもなれなかった。
そして、お決まりだけど、失恋したから髪を切った。
それが、致命的に似合わなかったのだ。例えるなら、爆発したキノコみたいな感じ。
唯一、自分の顔の中でチャームポイントだと思っている二重のパッチリ目も前髪で隠れがちだ。
「へ、変じゃないよ。なんていうか、斬新な感じ?ほら!パリコレとかも、新しいことするじゃない?」
言葉を重ねるほど、ゆいはドツボに嵌まっていく。
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