☆7☆

7/8
前へ
/143ページ
次へ
細井君が出て行った後、取り残された私は、店内の人の視線に気付き、ストンと腰を下ろした。 コソコソと声が聞こえる。 やめて! やめて!! やめて!!! いたたまれなくなって、店を後にした私の足は、カフェから見える海岸沿いの公園へと向かっていた。 ベンチに腰を下ろす。 空も海も綺麗な濃い水色だ。 ずっと前に細井君と見たのと、同じ色なのに…。 「なんで…?」 今更涙が溢れてきた。 「細井君、どうして私じゃいけないの?どうして近くにいさせてもくれないの?」
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

159人が本棚に入れています
本棚に追加