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どのくらい公園のベンチで泣いていたのだろう。
うちに帰ったのは、昼を過ぎていた。
ベッドに倒れこむと、窓の方に目をやると、窓の下の本棚に置かれたいつか読んだ、黒谷祥花の小説が目についた。
あの本の主人公の彼のように、細井君も戻って来てくれるだろうか。
もしそうなら、私はどうするだろう?
ううん。
私は知っている。
細井君は、戻ってなんかこない。
主人公のセリフ
「一緒にいることはできる。でも、もう気持ちが一緒にいられない。」
状況は全く違うけれど、きっとそのまま細井君の気持ちなのだ。
その日、涙は夜まで止まらなかった。
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