プロローグ

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「…なにか違う。」 辺り一面の景色を見て男は言い放った。 ここに何があったかわからない。あるのはただただ続く地面。360°地平線しか見えない。 加えておかしな点が二つ。 空は暗い。光るものは全くなく、じっと見ているだけで吸い込まれる錯覚さえ覚えるほど真っ暗だ。 なのに、周りの大地ははっきりと見えている。光源がないにいったいどうして見えているのか。 あとひとつは不自然に空いたクレーターだ。クレーターがあるのはおかしくないが、おかしいのはその大きさ。半径で10キロ以上はある。しかも何10個、何100個…見える限りにそれが広がっている。
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