第2話【事実と驚愕】

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「…ん…んん…」 俺はゆっくり目を覚ますとさくらさんが俺を見下ろしていた。 「……義之くん、気がついた?」 穏やかだが、やや悲しげな笑みを浮かべてさくらさんが話しかける。 「さくらさん…俺…」 なんだか妙な感じがする。声も変…というか聞き覚えがあるような。 「やっぱり義之くんで間違いないんだね?」 悲しげなような…嬉しげなような…複雑な表情で尋ねてくる。 「俺は俺ですよ。何を言って…」 俺はさらに違和感を覚える。俺から発する声は少女のようなソプラノボイスだ 「あのね…義之くん。今からボクが話すことをよく聞いて」 さくらさんが真剣な表情になりながら俺の身体を起こす。 あれ?さくらさんの手が大きく… 「今の義之くんは義之くんであって、義之くんじゃないの」 「…言ってる意味がわかりませんが…」 俺は顔を傾ける。目線も何故かさくらさんと同じ高さだ。 「順を追って説明するね。義之くんはボクが枯れない桜に願った理想の存在。…そしてその桜は枯れてしまった」 俺は無言で頷く
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