169人が本棚に入れています
本棚に追加
ーーーーーーーーーーーーーーー
「はぁ~、またいっぱい買っちゃった!」
「予想はしてたが、やっぱりこうなるのか……」
「男の子なんだからこれくらいは平気でしょ?」
「平気と言えば平気だが、それでもやっぱ重いんだよ!」
あの後、結局水葉にアイスを奢らされ、俺たちは服・雑貨屋・飲食店等あちこちにまわり、俺はというと一つ店を寄る度に増える荷物を必死で運び、現在やっと買い物から外へと開放された状況に至る。
「それに夢中でまわってたからいつ間にか暗くなっちゃったね」
ん~っと背伸びをし、少し疲れたような表情で言う水葉。
「確かに日がもう沈みかけてるな」
俺は重い荷物を地面に降ろし、ポケットから携帯を出して画面を見ると、時刻は6時をまわろうとしていた。
「バスの時間も次を逃すとだいぶ遅くなるし、こんだけ買い物もしたことだ、今日はもう帰るか」
あんまり遅くなりすぎると、母さんも心配するだろうし、この荷物の量と時間を考えて、今のタイミングで帰るのがベストだろう。
「ん~、そうしよっか。買い物なんて久々だったから私も疲れちゃった」
「よし、早くこの荷物も降ろしたいとこだし、早速バス停に行くか」
俺は軽く息を吸い込み、ふっと腕に力を入れて、再び重い荷物を手で持ち上げ、俺たちはバス停へと向かった。
最初のコメントを投稿しよう!