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「最近ポカポカするね~」
「そうだな~」
「毎日こんなんだったらいいのにね~」
「そうだな~」
朝の通学路で気の抜けた会話をする俺たち。
季節は今日で6月を迎え、しかしそんな変わったこともなく、俺たちは今日も学校へと向かっていた。
あ、もちろん荷物は全部俺持ちで。
「けど、そろそろあれが来るだろうな」
「だね~」
あれというのは、6月の代名詞『梅雨』だ。
梅雨は空気がジメジメするし、心も憂鬱気味になるからあまり好きではない。
梅雨が好きなやつなんて外でやっている部活の連中か、頭がおかしいバカだけだろうな。
「何してんの?早くしないと置いてくよ?」
「あぁ、悪い悪い。今行く」
どうやら梅雨のことを考えてたら歩くスピードが落ちていたらしい。
少し小走り気味で水葉の元に駆け寄り、学校へと向かった。
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「梅雨っていいよな!」
「いたよ。バカが」
「なんだとこのやろーー!」
学校へ着き、席に座った直後にバカ(草介)がそんなことをほざきやがった。
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