わがままお嬢に涙目な俺

委員活動！

「お前、運動部でもないのに梅雨が好きだなんて変わってるな」

「別に変わってねぇし、それに俺はサッカー部だ！」

あ、そういえば草介ってサッカー部だったな……。

バカの方のイメージが強すぎてすっかり忘れてた。

「ったく、お前ってやつは……。それで話戻すけど、梅雨は本当いいぜ～。雨でグラウンドはビチョビチョ、おかげでランニング・練習なしの自主練だからな！」

まぁ大体の部活がそうだろうな。そんな日にやってるとこなんて野球部ぐらいだろう。

「けど、自主練って言われてるんだろ？なら、やろうと思えば筋トレやかっぱ着てランニングぐらいは出来るんじゃねぇのか？」

実際、やる気があるやつは雨の日でも外を走っているのを見かけるからな。

「はぁ、自主練なんてするわけねぇじゃん！そんな日は一日家で漫画を読みふけるに限るぜ！」

……こいつ、運動部に所属しているやつがそんな志しでいいのかよ……。

「そうか……、まぁ頑張れよ……」

「なんだよその哀れんだ目は！？別に俺以外でもそういうやつはいっぱいいるんだからな！」

"キーンコーンカーンコーン"

「おい、席に着けよお前ら～」

ここでHRのチャイムが鳴り、それと同時に火鳥先生も教室に入ってきて、草介もぶつぶつ文句を言いながら自分の席へと戻っていった。