171人が本棚に入れています
本棚に追加
辰巳「花…」
そこにいる何かに
気づかれないよう
なるべく声を潜めて、
前で立ち竦む花に
後ろへ下がるよう
手と目で伝える…
花「?………っ!」
俺の意図に気づいたのか、
ゆっくりと忍び足で
足音を出さないように
注意を払って後ろにきた。
これで一先ず花は捲き込まずに済んだが…
ガサガサッ…ガサガサッ…
草を押し退けられる時に
出る音は鳴りやまず、
また徐々に何かは
こちらに近づいてきている。
最初のコメントを投稿しよう!