序章

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辰巳「花…」 そこにいる何かに 気づかれないよう なるべく声を潜めて、 前で立ち竦む花に 後ろへ下がるよう 手と目で伝える… 花「?………っ!」 俺の意図に気づいたのか、 ゆっくりと忍び足で 足音を出さないように 注意を払って後ろにきた。 これで一先ず花は捲き込まずに済んだが… ガサガサッ…ガサガサッ… 草を押し退けられる時に 出る音は鳴りやまず、 また徐々に何かは こちらに近づいてきている。
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