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食堂らしきところで待たされていると、 複数の足音が聞こえた。
その中でも軽やかな一つを認めて手元の下駄を一撫でする。
「お待たせしました」
鈴のような声と共に瑠花が現れた。
他の足音の主は、 階段のところに留まっている。
女の子の気配が華やかで、それだけで子晏はこそばゆくなった。
「これ」
差し出す。
瑠花は すっとかがんで履く。
何度か踏みしめ、呟き、歩き回った。
「どうだ?」
少し声が震えたかもしれない。
そんな自分に違和感を覚えた。
「素晴らしいです!本当にありがとうございます。」
そう笑った顔が、眩しくて、まっすぐ見られなかった。
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