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流親方のおかみさんが叫ぶ。
「またあんた、食事の片付け押し付けられたのかい、瑠花(ルーファ)」
少女は少し笑い食器を流しに運んだ。
「どうしてこう、要領が悪いのかねえ。織物の腕は抜きん出てるのに、他のことときたらボンヤリしてるんだから」
他の織り子たちは、もう機織り機に向かっている。
軽快な音がもうすぐ聞こえてくるだろう。
「いいんですよ。それに…すぐ追い付きますから」
淡々と言い腕まくりして洗いだす。
おかみさんは
(親方の目は確かだね)
と心の中で呟いた
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