第四章 力の意義と貫く心

6/21
前へ
/271ページ
次へ
フ「いえ…あなたのような有能な方が、 リグレッタ程度の平民につくのはもったいないと思いまして…… さらに… あなたの力は彼から聞きましたわ。 あなたが何か魔法をリグレッタに唱えた瞬間、 リグレッタの魔力が増えた…と。 もしそれが本当に出来るのならば、 私…いえ。 ロフォル家の繁栄は近いうちに実現しますわ。 だから私の下僕…いえ。 それが嫌ならボディガードでも構いませんわ。 私と共に来なさい。」 前「……はぁ。」 フレデリカが俺に手を差し伸べてくるが、 俺はため息をつきながらフレデリカの手を払う。 フ「なっ!?」 フレデリカは手を払われて驚いて俺を見る。 そんなフレデリカに俺は呆れながら言う。 前「お前は学習しないなフレデリカ… 俺はお前みたいな貴族は大嫌いなんだ。 なぜだか解るか? それはお前が自分の事しか考えてないからだ。 自分の事しか考えられないやつは、 後々下僕や眷属を裏切る。 それに、 お前は人に対する偏見が激しいから…… ………なんて。 色々理由を並べたが、 やっぱり俺はお前が嫌いだ。 お前につくより… 俺はリグレッタの友達になってる方が幸せだ。」 リ「前乃田君……」 俺がリグレッタを撫でながら言うと、 フレデリカは怒りのオーラを出しながらリグレッタを見る。 フ「……あなたは、 私がそこの平民に劣ると言いたいのですか? 私が平民に劣る訳… ありませんわ!!」 そして一声叫んだ後リグレッタに飛びかかる。 そして一歩足を出したその瞬間、 シャキン!! フ「なっ!?」 前「いい加減諦めろクソ貴族。 さもないと… その服を切り裂いて晒し者にする。」 俺は氷魔法で作った尖った氷を、 フレデリカの首に突きつけた。    
/271ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2243人が本棚に入れています
本棚に追加