第一章 本当に先生の子?

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『あやちゃん』に向ける先生の瞳はとても優しい。 テレビや雑誌で見かける、無愛想で気難しい顔ではない。 どこにでもいる、優しいお父さんの顔だ。 「意外すぎる……」 リビングに行くことなく、俺はそっと親子のほのぼのする会話を聞いていた。 「次は何が読みたい?」 「おとーさんの!」 「彩には難しいと思うが…」 「おとーさんのがよみたい!」 書斎の本棚から一冊の本を選ぶ親子の姿に自然と緊張が解けていった。
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