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小さな誤字脱字もなく、俺は『お見事です!』とひれ伏したい気分だった。
「終わったか」
いつの間にかリビングには先生と『あやちゃん』がいた。
ソファーに座る先生の膝の上にちょこんと座り、先生のデビュー作『赤い殺意』を読んでいる。
四歳の女の子が本格ミステリーを読めるのか疑問だが、ニコニコでかなりご機嫌な様子だ。
「では帰ってくれ」
「なっ!?」
冷たすぎる態度に俺はカチンときた。
「おにーちゃん?」
急に立ち上がった俺に『あやちゃん』は目を丸くした。
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