序章

6/9
前へ
/50ページ
次へ
大理石の床、艶やかな洋風のデザインの壁。 ホテルのお洒落なエレベーターをそのまま使っているんじゃないかと思ってしまう。 内装のせい落ち着きなくそわそわしているうちにエレベーターは最上階に到着した。 俺は慌てて外に出た。そしてすぐにまた驚かされた。 「ドアが一つしかない…」 いくら業界最大手の東都出版の超売れっ子作家だからといって、世界中のセレブが住みたいと憧れる『七宝』の最上階に住めるものなのか。 確か一番安くても五千万はすると聞いている。 「あ、ありえない…」
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加