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槐は国内の企業を廻って社長と面談した。どの会社社長も槐とは古い馴染みで、全面協力を約束してくれた。
椋はスポーツセンターでの調査を終わらせ、槐と合流した。
「いつもながら椋さんは仕事が早いですね。」
槐は椋の仕事ぶりには一目おいている。フットワークの良さは転生者随一だ。
「俺の取り柄はそれしかねえからな。」
「偉大な力をお持ちなのに、相変わらず謙虚なんですね。」
槐に言われて椋は照れ笑いした。
槐は椋の特殊能力に何度も助けられてきた。椋が力を発揮するのはいつも人のためだ。
椋さんは性格の良さも一番かもしれません。
槐はふっと笑みをこぼすと、椋に捜査の段取りを説明した。
「なあ、槐。約一万人を何日で調べれば良いんだ?」
「そうですね。二人なら2ヶ月くらいで終わりますか?」
「一日に百人と面談するのか?棕太の作った機械を使って、とっとと片付けようぜ。」
二人はリストを分けて捜査を開始した。
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