仕事

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 なんか相手の言い方も良くない。  苛立ちは沸点の低い私の何かをぶち切った。 「えーえーそうでしょうね!色気だけで雇うなら香水ぷんぷんつけてる厚化粧女を雇えば良いんじゃないですか?」  あぁ…ここもダメだったか。  まぁ無理にでもここで働かなくても良っかな?いやでもお金のこと考えると…優位に進んでいる今だからこそ、我慢しなければダメなんだよね?  折角数少ない私の就職先我儘は言ってられないよ。  自分の心を律して、謝ろうと思った時だった。 「まぁ、いいんじゃね?3日勤めてみてよ」  ニッと口角だけを引き上げる笑いを見せられて私はポカンとしてしまった。 「は?」  え?言い間違え?働いていいの? 「なんだよ」  頭混乱中に、彼は眉間に深いシワを作り上げて私を見るもんだから思わず聞いてしまった。 「あ、いえ…あのっ、私で良いんですか?」  首を傾げて問えば、イケメンさんは深く息を吐き出して片手で額を抑えるとそのままで頭をふるりと、振った。 「お前何しに来たわけ?」  そう言いながら私を見るもんだから素直に答えるよね!?普通だよね!? 「え?仕事…?」  仕事だもん、そうだよね!? 「来いって言うのに、私で良いのかと聞くのはどうなんだ?」 「あ…」  折角来て良いと言ってくれているのに私で良いのかなんて質問してしまった。  てかこの人が混乱させるからっ!・・・と、人のせいにしてしまう所だった。  でもこれは、採用になったらとてつもなく厄介な雇い主っぽいなと思いながらも仕事は選んでられない。 「す、住み込みは今日からでもいいんですか?」  聞けば眉間にシワを寄せてため息・・・  ため息!?  そして、私を見てからコクッと頷いてくれた。 「あぁいいけど、荷物は採用まで運び込むな」  荷物・・・ふん、私なんて自慢ですがこのキャリーバックだけでいれますよ! 中に入った必需品だけで生活してきたんだから!しかも廃屋で! なんて言ったらクビになりそうだから言わないけどっ!
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