オオカミ少女と俺

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「あなたって人間?」 「へ?」 予想外の質問に俺は面食らった。よりにもよって人間かだなんて聞かれるとは思ってもみなかった。 だが、少女は冗談で言っているように見えない。その真剣さが俺を混乱させた。 「もちろん、人間だぞ。他に何があるんだよ」 語尾が強くなっていたのだろうか。少女は慌てて答える。 「いや、この世界では人間って珍しいからさ」 「珍しい?」 「気付かない?私たち人間じゃないのよ」
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