開き始める引き出し

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高校入学の朝。 今まで着ていたセーラー服から、ブレザーに変わって、すごく浮かれていた。 「お母さん、早く!!」 時間に余裕があるのに、早く行きたくて母親を急かす。 「まだ、大丈夫よ。」 そう言う母親を無視して、玄関の外に出る。 「ん~!!いい天気! 晴れて良かったあ。」 空を見上げながら、伸びをする。 ふと、隣りを見ると、誰かがこっちを見てる。 ─────ハルだ!! ハルも、学ランを着ていた。 そうか、中学生になったんだ!! こうして姿を見るのが久しぶりで、昔より大人になったハルに、ドキドキしてしまう。 「──ハル!! 久しぶり!!」 近付こうとした私を、ハルの言葉が止める。
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