開き始める引き出し

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「………追い付けるワケはないって分かっていたけど、やっぱり並ぶことは無いんだね。 …………かおるさん。」 『かおるさん』 その言葉が、私を凍らせる。 今までは、『かおる』って呼んでくれていた。 それに、口調も、よそよそしくなった。 一瞬で、ハルは私との間に壁を造った。 立ち止まった私は、それ以上近づけず。 今までのような態度で接することが出来ず。 「………入学おめでとう。 …………ハル君。」 そう言うのが、精いっぱいだった。
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