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ショウと付き合い始めたのは半年前。
「俺さぁ実家帰ることになった」
「あぁー福岡…だっけ?じゃあここ辞めんの?」
「まぁ辞めるよねもちろん、つっても7月になったらだけどさ」
「そりゃあ寂しくなるね~、お疲れさま~」
私とショウは同じレストランで働いていて、でも私がぼんやり思ったのは、ただでさえ足りてないホールスタッフがまた一人減るのかってことだけだった。
。
「だからさ、付き合ってくんないかな………半年だけ」
「は?………何に?」
「いや天然かよ」
さっきまで真っ直ぐな目で私を見てたのに、吹き出すみたいに笑ったショウを、なんとなく可愛いと思った。
遊びかもしれないと少し思ったけど、遊びでもいいと思った。
そんな風に思う自分が不思議だった。
別にショウを好きだったわけじゃないのに。
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