プロローグー明里ー

1/3
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ

プロローグー明里ー

夏の蒸暑い季節、授業中、黒板の音が、止まったので、ふと我に返ると、いつの間にか先生に質問されていた自分がいた。私は、ボーとしていたみたいで、全然聞いてなかった。「明里(あかり)さん先生の話聞いてたかな?外の男子にみとれてちゃだめだぞ(笑)」と先生が冗談を言ってクラスの子達がクスクスと笑っていた。「すいません(汗)聞いてませんでした。」と頭を下げあわててノートに移す。 休み時間になり、点滅していない携帯電話。メールも着信も入っていないと分かっていながら、念のためと思い、開いてみる。何の変化もない。次は、センターに問い合わせ。無駄にがっかりするだけなのは分かっているのに。 千秋(ちあき)は…何してるんだろ……。 まだ二限目終わっただけだし、きっと寝てたりしてるんだろう。そう思いながら軽く携帯電話を握り締めた。 「やっぱ明里が、俺の[運命の人]みたい」 「どうしたの急に? それに[運命の人]はいいけど、”みたい”ってなによ」 軽くいつもみたいに受け流す。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!