前作のあらすじ

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子供の頃は“杉ダルマ”と呼ばれるほど、太っていた杉浦祐太郎。 成績が良く、インドア派。 それだけ聞いたら根暗そうに思えるが、実はとんでもなく気が強い性分の男の子だった。 小学校の頃からの大親友である黒岩靖が、クラスの男子のリーダー格だった丹羽元彦にリンチをされそうになった。 それを前に一歩も退かずに見事な論理展開で論破し、非暴力で撃退してしまったほどだ。 頭脳派の祐太郎と、文武両道の靖。 優秀な成績の二人は、やがて私立中学に進学する事になる。 兄と妹が居る靖に対して、祐太郎は一人っ子。 そんな祐太郎は物心がつく頃には既に強力な霊感が現れていて、しばしば実生活にも支障が出て苦しんでいた。 そんな祐太郎の為に両親が杉浦家の菩提寺を通じて見つけてくれたのが、宮園瑞啓大師。 祐太郎にとっては、三人目の親とも呼べる偉大な師である。 その瑞啓の導きを受け、小学校を卒業する頃には毎朝早起きをして読経をするようになっていた祐太郎。 本人も瑞啓大師も決して望んではいなかったが、その強すぎる霊感のせいで、もうその頃から一流霊能者としての英才教育を受けずにはいられなかった。 中学に進学した祐太郎と靖は、そこで生涯の親友になる二人と出会うことになる。 後に医師となる篠宮凱。 豪放磊落な性格で、気は優しくて力持ち。 当時は高森姓だったが、現在は織原姓になり裁判官になった慶太。 中高一貫教育の男子校で、青春真っ只中の彼ら四人は時に悩み、時に満開の笑顔を咲かせ合いながら人として成長していく。 その四人が在籍したのは、園芸部。 地味である。 けれど、中学二年の時に成長期を迎えた祐太郎が劇的な変化を遂げた。 それまでズングリムックリてしていたチビデブだった祐太郎が、モデル張りのスラリとした長身になり、顔や全身の無駄な肉も落ち気品を感じさせる顔立ちに変わった。 王子さま的な優美な容姿になった祐太郎。 爽やかでカリスマを放つ文武両道の靖。 男らしくてカラッと明るい美男の凱。 小柄で華奢で色白なジャニーズ系美少年だった慶太は、実は一番男気にあふれる日本男児。 そんな園芸部の美形四人を指して、周りの人々はこう呼んだ。 【四つ葉のクローバー】 と…。
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