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今から10年前
グレン・ウェーバー 7歳
昔もツェーデの街はやっぱり雨の都
毎日、降り続くは雨
そんなある日、雨がやんだ
俺は喜び両親を連れて、ほとんど人のいない街に散歩へ向かった
今思えば、あの時はそこまで雨が嫌いじゃなかったかもしれない
しかし、そんな思いもその日を境に消え去った
いつもは人々で賑わった広場も、公園も
太陽が久しく顔を出したおかげで誰もいない
俺は、そんな見たこともない景色に魅了され、夕方まで、はしゃぎまわった
「グレン、そろそろ帰るわよ」
今となってはずいぶん懐かしい声
「はーい…」
まだまだ、遊び足りなかったが仕方なく帰ることに
もうすぐ、起こる出来事なんて想像もせずに
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