第一章 片翼

1/16
前へ
/18ページ
次へ

第一章 片翼

「はぁ…、瞳…」 蒸し暑かった季節が過ぎて、冷たい風が吹き始める夏のよる。 人気のない河原に停車している一台の車。 あたしはいた。 17歳の夏… あたしは処女を捨てた。 相手は和希という3歳年上の男性で、人数合わせで参加さはた合コンで知り合った。 見かけ上は“彼氏”という名目だが、正直好きかどうかなんてわからない。 ただ、告白されたから付き合っただけ…。 付き合い始めて1週間経った頃、初めてドライブに誘われて車に乗ったのが“今日”。 普段乗らないセダン車は割りと広く感じられて、少しの緊張を引き連れて車に乗り込んだ。 ドライブといってもどこかに行くわけでまなく、和希は20分程で河原に停めた。 「どっか行かないの?」 あたしは少しの時間で停まったため、和希に問いかけた。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加