忍び寄る影

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次の瞬間、矢島は飛び掛かった 「糞ガキゃぁ!」 しかし目の前に護衛の一人、巨漢の重森が立ち塞がった 「退いてろ…」 重森の拳は矢島のみぞおちを捕らえた ガハッ 矢島は腹を抱えた 寺澤は満面の笑みを溢した 「ちょうどいいや重森、そいつ目障りだから殺っちゃえ」 重森は「はい」とだけ返事をして矢島に襲いかかった 矢島は笑った そして降り下ろされた右手を掴んだ 「図体でけぇ割には、パンチに重みがねぇなぁ」 そして、右拳を振り上げた ドンッ そのアッパーは重森の顎に命中した 重森はよろめいた そして、矢島の飛び膝蹴りが顔面を捕らえる 更によろめいたところを矢島は殴りかかった 無数の拳が、重森の顔面を腫れさせていく やがて重森は力尽きた。
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