0人が本棚に入れています
本棚に追加
さてペンが黙ったところで質問を続けるとするか。だいたいなんだ、人間って神話の生き物じゃねぇか。これだからペンは役に立たねぇ。いるわきゃねぇだろ、そんなん。精々さっきの悪魔どもにむしられた、とかそんなんだろう。すぐに戻るさ。
「質問を戻すぞ。お前は何者だ?なぜ悪魔どもに追いかけられていたんだ?」
だが彼女の答えはおれの予想を呆気なく裏切った。
アリュー「・・・私・・は・・・・人間です。」
「嘘をつくなっ!!」
俺はベットを叩いていた。
「あり得る筈がないだろう!!いるはずがないんだっ、この世界に人間なんて」
アリュー「私は・・あなたの言う通りこの世界の住人ではありません。あの悪魔達にこちらの世界に連れてこられてしまったのです。」
ウソ・・だろ・・・ここ以外にも世界があるって言うのか?この少女は。
アリュー「お願いがあります。私が元の世界に帰るのを手伝って下さい。無理なお願いをしているというのはわかっています。でも悪魔達の話では私の世界とこの世界が繋がっているのは百年に一年だけなんです。」
「無理だよそんなの・・・君を帰すってことはあの悪魔達と戦うってことだろ?さっきはたまたま勝てたけど、今度は負けるかもしれない。悪魔に負けたらどうなると思う?死ぬんだよ。嫌だ。そんなの無理だよ。そうだ、しばらくここにいるといい。ここは安全だから。その間に何とかする方法がないか探してみるから。」
アリュー「・・・ありがとうございます。でも私は帰ります。私のことを探しているだろうし。お世話になりました。」
彼女は出ていった。これでいいんだ。
ペン「おいマクスッいいのかよっ、死ぬぞ!あの娘は!いや、たとえ死ななくても相手はあの悪魔だぞ!なにされるかなんてわかったもんじゃないいんだぞ!おい!お前がいかなくてどうするんだよ」
わかってるよ・・そんなこと、でも仕方がないじゃないか。俺だって死ぬのは怖いんだよ。
「俺は疲れてるんだよ。ほっといてくれよ。寝させてくれよ」
ペン「そーかよ・・・わかったよ。俺はいくよ。さっきのお前かっこよかったぜ。でもやっぱりお前はダメ坊主だよ。じゃあな。」
わかってるよ・・俺は所詮ダメ坊主さ
ペンお前は本当にわかっているのか?自分のしようとしていることが。
最初のコメントを投稿しよう!