プロローグ

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そうだ、あのときは確か…部活の帰りだったはず。 ボクシングの練習帰り、いつものコンビニで週刊誌を買った遥斗は、自転車で家へと向かった。 特に変わったことのない、日常的な帰り道であった。 遥斗の前方に二台並んでる自動販売機。 その正面の街灯がチカチカと点滅している。 その街灯を右に曲がって、真っ直ぐ進めば、もう家だ。 遥斗は特にいつもと変わらず、明日の課題を思い浮かべ、憂鬱な気分で自転車を動かした。 徐々に、徐々にと目印の街灯へと近づいていく。 静かな夜道にカシャンカシャンと、乾いた音が響く。 遥斗が自転車のハンドルを右に向けた、その瞬間だった。 彼の運命を狂わしたのは……。
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