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写真を見つめて、一体どのくらいの時間が経っただろう。しかし、周りの景色は代わり映えのない、つまらないものだった。
ふと、ペンダントを裏返す。そこには‘南区鴨津8ー33ー1,と彫られていた。
これは…住所だ。太一は自分の意志とは関係無く、足が勝手に動くのを感じた。
‘このペンダントを返さねばならない,そんな勝手な命令が、太一の頭を支配した。
「この住所にはどうやって行ったら…」
口が勝手に動いた。普段なら見知らぬ人と目もあわせられないのに、何故かこの時…この不思議な時には、なんだって出来た。
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