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「あの、庵さん、今のは…?」
先程の光景を見て
厳は不思議に思う。
「譲渡、と言ってな。」
「譲渡?」
「一言で言うと時間のやり取りだ。」
「まんまですね。」
「厳、お前の時計を見てみろ。」
「時計、ですか…」
厳は先ほど貰った時計を取り出して眺める。
「私が増やしたのはそこの上の時間、即ち生の時間だ。」
厳は依然として時計を眺めている。その間も時間は動く。
「私から話すことは以上だ。百聞は一見にしかず…後は自分の目で確かめて学んでいけ厳。」
和、薫。後は任せた。
といって庵は部屋を退出した。
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