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チェレステ
「どうしたの厳君?」
「ん?あぁ…俺、仲間を捜したいんだけど…」
下を向き言葉につまる厳。
「捜そうよ、一緒に。」
和がひらめいたように言う。
「一緒に…?」
「そう!この街を案内するじゃない?それと同時に仲間を捜せばいいんだよ。」
「それなら一石二鳥だな。」
和の意見に薫が賛成する。
「みんな居るかな…」
厳がポソリ、とつぶやく。
「お前あと何時間だ?」
「え?」
つぶやきに反応した薫は
厳に聞く。
「えーっと…525600h…って表示されてるけど…
あ、525599になった。」
「それはな、お前の生きられる時間だ。」
時計を指して薫が説明を始める。
「俺のを見てみ?」
薫は自分の時計を
厳に差し出してみせる。
すると先程
庵に差し出していた時には気付かなかった僅かな違いに厳は気付いた。
「あれ?時計の色が違う…」
厳は自分の時計と
薫の時計を見比べる。
「俺はアルトロだからな。」
「アル…ト、ロ?」
「階級のことだよ厳君。」
薫の言葉に頭に疑問符を浮かべている厳に対して和が説明をする。
「かおるちゃんはね、アルトロって言って上から2番目の位。」
「2番目って…すごいのか?」
少々誇らしげに言う和に厳はいまいち理解できていない。
「説明ハショりすぎだニコ!それに俺は3番目だ。」
薫がかわりに説明した。
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