星降る箱庭で

2/4
前へ
/191ページ
次へ
 はい。始めてのエッセイレビューです。しっかし、初っ端から私の好きな空気の物語にぶち当たりました。私は幸せです。短編ですから、ちょっと語るだけでも核心をつきそうでちょっと怖いですが、楽しくレビューしていこうかなっと思います。 ①物語について  心の中で絵都さーんって叫びたくなりました。いや、著者は雛菊様なのですが。あの温かくなる感じは大好きでした。短編とは言え、この物語の素晴らしさはとにかくネタバレしたい位に語りたいです。  小説家を目指す主人公の強い挫折感や鬼だと言うハクのごもっともで心をつんざく様な物言い。こんなにも不条理で、きつくて、逃げたいと思うのに、そこには愛情や情熱があって救われる感じがあって暖かみがあって……。  オチも良かった。あの最後の一ページで、物語がぐっと纏まった気がするんです。いやあ、とにかく良かった。  これ以上何か言ったら物語の内容を全部喋ってしまいそうなので、止めますね。  とにかく言いたいのは、私は、この話大好きです!  ケチをつけるなら、主人公が冷静すぎるかな、と。鬼という存在が現れた事への対処がどこか第三者として見ている様な感じがしてしまいましたし、自暴自棄になっている割には、言葉遣いが丁寧だったなあ、と。あなた、誰? みたいな言い方よりは、何なの? みたいな方が、高校生っぽいですし、地の文章と言う名の彼女の気持ちの物言いと一致すると思うのですよね。
/191ページ

最初のコメントを投稿しよう!

66人が本棚に入れています
本棚に追加