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「パサッ」
(劉黒)「―――…」
一瞬、落ちた白ユリを拾う小雪の姿がとても綺麗に見えた。
(小雪)「――、劉黒様 お帰りなさい ……すみません、帰ってらっしゃってたのも気付かずに‥お迎えもできず‥」
(劉黒)「いや、そんなに気を遣うな。むしろ好きにしていいと言ったろう?」
小雪の髪をすくように優しく触れると劉黒はふと何かを思いついたようにじっと彼女を見つめた。
(劉黒)「…… 小雪、」
(小雪)「はい 何でしょうか‥?」
(劉黒)「ちょっとその百合の花、いいか?」
(小雪)「えぇ どうぞ」
小雪が嬉しそうに両腕に抱えてる束から一本の百合の花を髪に着飾ってみる
「スッ‥」
(小雪)「…―― ! 」
(劉黒)「あぁ、やっぱりそうだったか お前は白ユリの花がよく似合っている」
(小雪)「あ‥あの…」
小雪の顔がほんのり赤い。
(劉黒)「……。‥あいつは見る目がなかったな‥」
(小雪)「え‥? 劉‥黒、様…?」
(劉黒)「何でもない。ほら鏡を見てみろ?」
くるっと等身大鏡に向かせる
(小雪)「―――……。」
(劉黒)「なっ?」
(小雪)「…… ありがとう‥ございます‥」
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