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綺麗に笑う小雪の優しい笑顔や表情を見ているとあいつらが言うように自分も何となく惹かれていたのか、時が経ってもすぐには都には帰せないでいた。
そんなある日のことだった
(劉黒)「――…っ親父とおふくろが!?」
(白老)「はい… 第二のお子、深逢(シンア)様は未熟児として生まれて間もなくお亡くなりに‥その時ちょうど最後の【短命の烙印】をお二人は迎えられたのです…
(劉黒)「深逢まで‥‥」
(白老)「心中お察し申し上げます…お二人とも劉黒様お一人しか残せなかったことが何よりの心残りで‥あなた様のことをいつも思ってらっしゃいました」
(劉黒)「………いいんだ 親父からは最後の事は聞かされていた。
深逢が叶わなかったのは痛かっただろうな…」
俺は一族の存続の危機を迎えていた。
──診療所──
(玉串)「この間から症状が少し進行しているみたいだ」
(劉黒)「あとどれくらいなんだ?」
(玉串)「まだ初期にあたるが、末期までがそんなに時間はあまり長くない」
(劉黒)「そうか…」
(玉串)「劉黒‥早く一族に嫁を迎えろ。お前がそれを一番理解しているはずだ、どれだけ今の状態が危ないかを…」
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