オタクと不良女と方向音痴物語

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パシッ 柘「・・・・・・」 鈴「っ・・・・・・」 だがいとも簡単に柘により止められた 柘「何故そんな酷いこと言える・・・と聞いたな」 鈴「あぁ」 柘は鈴の手を掴んだまま言った 柘「さっきも言った通り・・・・他人だからだ」 鈴「そんなの・・・そんなのただの逃げじゃないか!」 柘「だからなんだ?逃げてその先に幸せがあるのなら俺は喜んでそちらに行こう」 鈴「お前・・・それでも人か!?」 柘「他人がみんなお前みたいな楽観的な思考を持ってると思うなよ・・・俺は違う・・・周りに合わせ馴染み、あたかもそれが普通に見せる・・・それこそが俺が俺である事を説明づける為のやり方だ」 鈴「それでも・・・お前は人を騙してまで何を得たいんだ?!」 柘「何も・・・だ」スッ 柘は掴んでいた鈴の手を離しながら言った 柘「何かを得ようとすれば何かを失う・・・プラスマイナス0だ。俺はそこまで強欲じゃあない・・・何が自分に必要かは自分が一番わかっている。他人のお前に口出される必要は何処にもないんだよ」
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