恋の行方

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会社に戻る途中、美紀さんが私に話しかけた。 「いちな。智也くんあんたのこと気にしてるよ。 トイレにいった時、いちなに彼氏がいるのか聞いてきた。もしかしたら…。」 私は嬉しいけど、反面複雑な心境だった。 彼…もてるだろうな… 接客も上手だし、女の子になれてる感じだし。 現在で言うと、彼は俳優の 向井 理似だった。 でも私は、嬉しくて、仕事中も時計ばかり気にしていた。 ようやく仕事が終わり、 化粧を直して 駅に向かった。 駅で彼の姿を探してると 後ろから肩を叩かれた。  「いちなチャン。お疲れ!腹減った?俺の友達が店やってるんだけど、そこでいい?食べれないものとかある?」 強引なようで、しっかり気遣いをしてくれる彼を 私はどんどん好きになっていった。 「智也くんの行きたいお店でいいよ!どんなお店?」 智也「お好み焼き屋だよ!好き?」  「うん!」 私達は話ながらお店に向かった。 その時の会話は、何一つ思い出せない。 でも凄く幸せな道のりだった。
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