二年桜

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　政府から正式な発表がされたのは一週間後。当時の内閣総理大臣が、全世界同時放送の発表をした。その内容は、世界に大きな衝撃を与えるものだった。

　一つ、新しく出現した島をインフィアナ島とし、そこに存在する国をインフィアナ王国として正式に認める。

　二つ、インフィアナ島に住む人々は、魔法使いである。

　テレビの前で発表を聞いていた俺は、唖然としていた。しばらくは発表の内容を信じることは出来なかった。しかし、その発表を境に、大量の情報が開放され始めた。実際にインフィアナの住人が魔法を使っている映像。有名な学者が魔法の存在を認め、研究を進めているという事。

　俺はいつしか疑いを忘れ、魔法という未知の可能性に対する期待に胸を膨らませるようになった。いつか、一瞬で海外まで旅行に行けるようになるかもしれない。空を飛べるようになるかもしれない。