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夕方
狐「陸華、一緒に――」
嬢「オーッホッホッホッ。来ましたわよ狐塚さん。今日もこの私[タカビー]が一緒に帰って差し上げますわ!」
狐「いや、今日陸華と……」
ヤン「よぉ狐塚! 一緒に帰ろうぜ? 途中ダチんとこ寄るがいいよな!」
陸華にバイクに乗せてもらおうと、帰るのを誘いたかったんだけど……。
嬢「あら、下品な言葉が聞こえると思いましたら、貴女でしたか」
ヤン「おっと、残念な喋り方が耳障りだと思ったらお前だったのか」
と、この二人も何故か目を合わせると喧嘩をしだすんだよね……。馬が合わないのかな?
侍「狐塚殿。今日(こんにち)も一緒に帰るで御座る」
ツン「狐塚一緒に帰ってよね。最近なにかと物騒だから盾代わりが欲しいのよ!」
狐「え、ええっと……」
チラッと陸華の方を向くが、僕の視線に気付くと、サムズアップしてバイクを窓から下ろして、陸華自身も窓から飛んだ。
妹「兄さん一緒に帰りましょう!
…………ちっ、兄さんに群がる害虫共が」
そうしている間にも、義妹までが加わり口論が激しくなった。
クー「…………(グイッ)」
狐「う――……」
いきなり引っ張られて教室から出る。彼女たちはその事にまだ気づいていない。
狐「えっと……」
クー「…………一緒」
狐「一緒に帰る……で良いのかな?」
クー「…………(コクンッ)」
そのまま下足場まで行ったが、騒がしくみんなが追いついてきた。
時々下駄箱に入っている餅巾着は関わるなって陸華の謙遜なのかな?
帰宅
妹「ただいまー!」
帰るなり義妹は自分の部屋に着替えに行った。
狐「ただいま。はあ、今日も色々会ったな……」
兄「おや? 狐塚くんお帰り」
狐「ただいま義兄さん。姉さんの荷物?」
リビングの入り口まで行くと、二階から義兄さんが降りてきた。
手には衣類や何かしらの道具が入った紙袋を持っている。
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